競馬のWEBフリーペーパー&ブログ「ウマフリ」さんに10度目の寄稿の機会をいただきました。
今回は皐月賞をテーマに、ドリームパスポートとメイショウサムソンの物語をチョイスしてみました。
ドリームパスポートはとにかく大ファンで、ずっと追いかけて馬券でも随分いい思いをさせてもらった馬。高田騎手とのコンビも最高でした!
メイショウサムソンは『競馬伝説の名勝負2005-2009ゼロ年代後半戦』(星海社新書)にて書かせていただき、NumberWEBでもご紹介いただいた思い入れのある馬。
瀬戸口調教師はサムソンをして「雑草という言葉がよく似合う馬」と称しました。
そういう馬がエリート馬を蹴散らす姿は、昔から続く競馬の醍醐味の一つですね。
さて、ここからはウマフリさんの記事の冒頭を少しだけご紹介させていただきます。
皐月賞をはじめとするクラシック競走はサラブレッドにとって一生に一度のチャンス。
古馬G1とは違うこのクラシックの特性が数々の物語を生んできた。
それは馬の物語であり人の物語。
2006年の皐月賞はそれを強く感じさせてくれたレースであった。この年の皐月賞は大混戦だった。
1番人気は単勝2.2倍でアドマイヤムーン、鞍上は武豊騎手。
G3共同通信杯、G2弥生賞を連勝して5戦4勝連対率100%でここに臨んできた。
2番人気はやや離された単勝5.6倍のフサイチジャンク、鞍上は岩田康誠騎手。
この馬は、当歳時に上場されたセレクトセールで当時の最高取引額3億4650万円という期待馬だった。
3番人気は朝日杯フューチュリティステークスを勝ち、共同通信杯とスプリングSを連続2着して駒を進めてきたフサイチリシャール、鞍上は福永祐一騎手。
そして4番人気はラジオたんぱ杯2歳Sでアドマイヤムーンに唯一の土を付けたサクラメガワンダーと内田博騎手で、ここまでが単勝一桁人気であった。結論から言ってしまえば、勝った馬はこの中におらず、2着になった馬もこの中にはいなかった。
1着で駆け抜けたのは6番人気メイショウサムソン、鞍上は石橋守騎手。
2着は10番人気ドリームパスポート、鞍上は高田潤騎手であった。値段が高い馬、デビューから華々しく連勝してくるような馬、早い時期に重賞をいくつも勝つ馬がエリート馬と呼ばれるとするならば、この2頭は決してエリート馬ではなかった。
そして、その2頭にまたがる騎手もまた同じ。
リーディング争いとは縁遠い存在であった。メイショウサムソンの石橋騎手はこの年デビュー22年目。
重賞勝ちこそあったものの、G1はいまだ勝利なし。
ドリームパスポートの高田騎手に至っては重賞(平地)も未勝利だった。
当然、二人ともリーディング上位騎手のように次々に騎乗依頼が舞い込むような境遇ではない。
皐月賞当日も、中山競馬場この2人が得た鞍は皐月賞1鞍のみであった。
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「ウマフリ」さんへの過去の寄稿はこちらです。
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①名物実況と地方の絆~2019年・佐賀記念~
②エアグルーヴとビワハイジが切り拓いた牝馬の未来 1996年・チューリップ賞
③人馬の出会いを紡ぐ馬 ドリームジャーニー
④メジロマックイーンと新冠のじいさん
⑤エリモエクセルがくれたサラリーマン人生
⑥空白の20秒、その衝撃 - 1996年第57回菊花賞ダンスインザダーク
⑦放たれた矢は終わりから始まりへ - 2000年フェブラリーステークス
⑧我こそは“ふるつわもの”。関屋記念3戦2勝のタフガイ、ダイワテキサス。
⑨坂東”女”武者、情熱の一騎駆け。‐2006年フィリーズレビュー・ダイワパッション
⑩メイショウサムソンvsドリームパスポート、石橋守騎手vs高田潤騎手。馬に物語あり騎手に物語ありを感じさせた、2006年の皐月賞を振り返る
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