競馬本の紹介、第8回は藤沢和雄調教師の「G1の勝ち方 サラブレッド金言108」です。
■著者はあの藤沢調教師
著者は皆さんご存じ、最近ではソウルスターリング、レイデオロ、タワーオブロンドンなど数多くのG1馬を輩出した名門厩舎の調教師です。
G1初勝利は1993年マイルCSのシンコウラブリィ。
それ以降は毎年のようにG1を勝ちまくります。
バブルガムフェロー、タイキブリザード、タイキシャトル、スティンガー、シンボリインディ、ゼンノエルシド、シンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、ダンスインザムード、スピルバーグ、ソウルスターリング・・・。
1995年から2009年までの間、11度のJRA賞最多勝利調教師を獲得し、2020年にはJRA通算1500勝という史上2人目の快挙を達成されました。
そんな藤沢調教師が2008年、開業20年の節目の年に上梓されたのがこの本です。
20年間で培ってきた知見と経験をもとに導き出した「強い馬」の法則。
-強い馬とはどんな馬か
-G1を勝てる馬とはどんな馬か
-どのようなプロセスを経て彼らはG1ホースになるのか
藤沢調教師なりの確信をもとにG1ホースの条件を綴っています。
■サラブレッド金言108
この本は全部で23章。
1つのG1レースで1章となっていますので、全23のG1レースについて書かれています。
G1レース毎に平均で5つ程度の“金言”が示されます。
これが競馬会の中の人、しかも一番サラブレッドの身近に存在する調教師という立場から書かれているだけに説得力があります。
もちろん、随分前に書かれた本ですから、ステップレースの体系やコース形態も変わったりと過去の金言がそのまま使えるとは限りません。
それでも、今読んでも馬券検討の参考になる金言が多く書かれています。
少し抜粋してみます。
今3月ですので、春のG1に関する部分をピックアップしてみました。
第1章桜花賞
- 金言4「勝負付けがすんだ」は勝手に人が思うだけ
第2章皐月賞
- 金言5 出走権利を早くとった馬ほど有利
第3章天皇賞春
- 金言11 スタミナ自慢だけでは勝てない
- 金言12 「上がり馬」はめったにいない
第5章 ヴィクトリアマイル
- 金言20 牝馬同士なら走る、という馬がいる
第6章オークス
- 金言24 トライアルは相手が弱いからこそ
第7章日本ダービー
- 金言27 トライアル組が勝つのは至難の技
いかがでしょうか。
ちょっと読んでみたいな、と興味がわきませんか?
本の中では、全部で108つの金言が提示され、その一つ一つについて藤沢調教師の解説が加えられています。
春のG1戦線を前に読んでおくと馬券力アップに役立つかもしれません。
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